太陽の坐る場所


辻村深月は、俺が大学時代を通して一番好きな作家と言えると思う。
ノベルスの頃はずっと買ってたんだけど、ハードカバーになってからは手を出してなかった。


太陽の坐る場所

太陽の坐る場所


第1章から2章くらいまでを読んでると、なんか湊かなえの「告白」を連想して、
あんなに「優しい」作家だった辻村深月が、こうも人間の醜さをグロテスクに描くんだなー、と、
途中ちょっと残念な気持ちになりながら読んでみたり。。。



みたりしていたものの、後半、「島津謙太」の章あたりから雰囲気が変わってきて、
あー、やっぱり辻村深月の作品だと、ちょっと安心。



この作品のテーマは、さしずめ二度目の卒業、といったところか。
先日、高校時代の友人と会ってきたばかりの自分には、正直感じるところもかなりあった。
当時の思い出とトラウマを「過去」にまとめて、「現在」を生きないといけないんだよね、うん。


最近、来春からの就職を考えると少しブルーになって、ピーターパンシンドロームが重症化気味なのでした。
島津謙太、分かる気がするよ、お前の気持ち。俺もこいつみたいに働きたい・・・