萌え≠媚び


上記のさくらんぼキッスPVをぼーっと見ながら思ったんだけど、
「三次元」で体現した(正確には体現しようとした)萌えってのは、要するに「媚び」なんだよなー、と。


いや、必ずしも一般化はしないし、「萌え」というワードの適用範囲にもよるんだけど。
でも、萌えを三次元にコンバートする方法論として最も一般的なのは「媚び」なんだろうと思う。
このPVで最も特徴的な演出は「上目遣い」だし、メイド喫茶だの、ツンデレ喫茶だのにも同種のものを感じる。
メイド喫茶は一度しか行ったことなくて、その感想は「ワリとフツー」だったのだが、少なくとも噂に聞くツンデレ喫茶はね。


そもそもにおいて、萌えの本質は「ヲタの願望充足」なんだから、
「自立的意思」を持たない二次元キャラと違って、三次元=リアル人間を萌えに落とし込むには「媚びる」のが一番容易ではあろうけど。
もっとも、それを言うなら二次元キャラだって「媚び」てることに違いはないんですが、
二次元の場合は、それをキャラクターの自発的かつ自然な感情の発露ということにしてしまえるから。


逆に言えば、俺が今「三次元でムリヤリ萌えを演出しようとした存在」に感じる「媚び」って言うのは、
KOTOKOも、メイド喫茶メイドさんも、ツンデレ喫茶のツンデレさん(なんじゃそりゃ)、
商売として、客の願望充足のために、やってる行為だから、なわけですね。



俺の中のある種ヒエラルキーとして、一般的な二次元の萌えよりも、
メイド喫茶メイドさんとかアイドル声優とか、三次元な存在に対するヲタの方がキモいって認識があるんですが、
それも、こちらの願望を充足するために、リアルに存在している女性に対して、
本人の意思とは別にやらせている(と想像している、もしくはそう思えてしまう)から、なのかな。


KOT)OKOは上目遣いで電波ソングなんて歌いたくないだろうし、メイドさんは恥ずかしい格好でキモヲタに愛想ふりまいたりしたくないだろうし、
ましてやツンデレさんはツンでデレな演技なんてしたくないだろう、という考え。
実際にKOTOKOメイドさんツンデレさんがどういう気持ちで仕事してるかなんて、わからないわけですが。



ま、そういうところを開き直ってこそ、ヲタなのです。
向こうは商売でやってるんだし、こっちはそれに対する対価を支払っているのだし。
あとは、色んなところから目を背けて、、、
それは上記のようなことだけでなく、ヲタに向けられる批判、端的に言えばヲタのキモさ、、、
そういうありとあらゆるものから目を背けてしかしそういう現実の存在は頭の隅で自覚して、
願望充足に金と時間を費やしてこそ、ヲタであろうと思うのです。


KOTOKOのPVも、あー媚びてんなぁと頭の片隅で感じつつ、その上目遣いに萌えてればいいのさ。
所詮萌えなんて表層的感情なんだからさ。