映画『NANA』


映画版のNANAを知り合いに借りて観ました。


NANA -ナナ- スタンダード・エディション [DVD]

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原作NANAについては、行き当たりばったりとしか思えないストーリー展開とか、
思うところがなきにしもあらずですが、それなりに高く評価してるつもり。
つーことで、一応原作派として観ました。


確かに、かなり原作に忠実に作ってあるんですよね。
原作序盤の流れを、雰囲気まで忠実に実写映像化。
原作と比べて不満があるところといえば、エキストラの服装ぐらいかな。
バンギャルがいねぇ。美里ちゃん出てこないし。


しかし、言うなれば「脂のまったく乗ってない」霜降り。それが俺の感想。
いやー、自分でも最近の原作の展開に引っ張られてる気がするんですけどね。
ここまで爽やかに、ナナとハチの友情物語にされてもなぁ、って感じ。
原作に非常に忠実なはずなのに、原作とはまったく違う作品のような「ズレ」がある。


原作のNANAの魅力って、こってりとした人間関係の悲劇的群像劇、ってところでしょ?
そして、今回映画化された部分ってNANAの中でも序盤中の序盤。
あくまで物語のプロローグ的な部分のはず。
そこだけ切り取って一本の作品にしても、違和感を覚えるのは当然かもね。




<追記>
あー、今回の映画、最大の不満点はレイラとシンかも。
この映画だけ観れば、2人ともどうでもいい脇役だからいいんだろうけどさぁ、
あの役者じゃ、この2人の「敗退的な純愛」にはならないだろうなぁ。。。